2010/12/28

12月28日 楼蘭

『楼蘭(ろうらん)』
昭和52年に神奈川県の吉本氏が天賜×東海錦より作出した。
登録は平成3年同氏による。

鉢3.0号に納まるほど超小型の羅紗おもとで、葉幅がひき、左右均等な葉姿でその雪白な深覆輪から放たれる上品さは他に類を見ない。
粗れ地で葉肉が厚く、地がモクモクと盛り上がり青、縞、デモ、覆輪とどの木でも十分にその魅力は楽しめる。
第十回の萬風賞に選ばれた木はデモの木。
完全覆輪のものは至芸に近づき覆輪が深くなっても覆輪の奥にその盛り上がる地合いを感じることができる。芸としては熨斗葉そして若いうちから雅糸竜を現す。

楼蘭は実生としてできたばかりの頃、子上げが良くて親木ができなかったという。
なので本来は子上げが良い木なのだろう。
いまは同期の『壽冠』と共に銘鑑の別格稀貴品の最上位に位置しているが、いずれ増えた時には今の力和や鸞山のように横綱として全てのおもと趣味者に作られるような大銘品になるだろう。

通販カタログの作成など色々と忙しかったことと風邪などでブログの更新が遅れてしまいました。今年はこれにてブログ納めとします。
皆様良いお年をお迎え下さい。

10時頃潅水。前回は23日。
冬囲いをしたところは昨日潅水&消毒。

2010/12/21

12月21日 大象観

久しぶりに面白い発見がありました。話題を提供してくれたのは夢と希望に満ちた大葉おもと『大象観』です。
今まではビニールハウスから面白い物を引っ張りだしてきていたのですが、遂に外まで出てきてしまいました(笑)。
この地植えにしてある「大象観の縞」の株の中に白覆輪の回ったものがありました。
夏くらいから気付いていたのですが今日思い立ったので鉢上げしました。
しっかりと掘り起こせば良いものを、面倒くさがって土の中に手を突っ込んで強引に割ったら割り口が大きくなってしまいました…でも割り口はきれいなので作り直して増やしたいと思います。
案の定、地植えなので根はボロボロ。
縞っ気が残っているので縞覆輪として増えて欲しいところです。
すでに『残雪覆輪』というものがありますが、大象観の縞覆輪に図や虎が出れば、さらにワンランク上の品種として人気を博するのではないかと妄想を抱いております。

ちなみに以前に紹介したことのある『大象観』のほとんど中透けになって紺覆輪になったものには『山比古』と仮称を付けました。
『○○城』ばかりじゃつまらないので大葉=山ということでこの名にしました。
中透けは継続するのかまだ分からないので早く子を上げて欲しいところです。
『山比古』
ちなみに上の写真の縞の木は寄せ植えではなく同じ芋から生えているものです。

外気0−11℃
温室5−14℃
鉢内5−12℃
13時頃ビニールハウスだけ灌水。
この冬は雪がまだ積もっていません。今日も雨が降っています。
でも昨年のblogを見ると、最低最高ともに気温推移はそんなに変わらないようです。

2010/12/20

12月20日 生え2才

色々と忙しく、あっという間に秋が過ぎ、もう年末が近づいてきてしまいました…。
blogも書いている暇があまり無かったので久しぶりに書きます。
諏訪の趣味者の方から良くなったら共有ということで私が作らせてもらっている実生、生え2才です。
3本とも「♀二面(恐らく鹿島)×♂A」
の兄弟生え。
「1」
地が若干薄く、いきなりでかい葉が出たのでダメかなーと思いましたが、止めに二面の良い葉が出ました。葉の真ん中のスリップス疵はご愛嬌。
「2」
これは1本目より地があり、葉姿と紺性から勝手に玉賜型と呼んでいます。
艶消しの地が良い感じです。
「3」
冗談まじりに上の2本だけじゃ人が見た時にレベルが低いと思われるから一緒に作ってみなと今年の秋から作らせていただくことになりました。
地は粗れ気味で少し照りがあります。
当才の時には青っぽかったのですが今年の葉には気が出てきました。

3本とも葉姿、地、竜の高さなどは異なりますが芸質は似ています。
今後どうなっていくか楽しみです。

外気△1−13℃
温室5−14℃
鉢内5−12℃
灌水なし。18日に灌水しました。

2010/12/16

12月16日 水汲み

今年度最後の(になるだろう)水汲みに行ってきました。
戸隠の山の中で外気温は約0℃!
わき水なので水温は夏場と変わらないですが、外気温が低い分、30分間冷たい水を触っていたらさすがに手の感覚がおかしくなりました。
いつもは帰る前に頭から冷たい水をかぶって叫ぶのですが、今日は勇気が出ませんでしたね。
携帯で撮影した画像ですが編集したら結構きれいになりました。
photoshopの力恐るべし。

外気△2−9℃
温室2−9℃
鉢内1−9℃
灌水なし。これからは上苔の具合をみて少し乾かし気味に管理します。

2010/12/15

12月15日 大錦

『霧島』はこちらを参照→’09.08.23
『大錦(おおにしき)』

昭和27年頃に鹿児島県の久井幸吉氏が朝鮮にいた人から羅紗地の黒葉をもらって作っていたら三年目から糸覆輪が出て、縞が見えてきたという。
登録は同氏により昭和41年。

立ち葉性で葉は中膨らみになって受け葉になる。
照りのある地合いは厚みがあり、縞柄のきれいな物ほど観賞価値は高い。
花芽がきやすく実親として使っている人も多い。

外気1−6℃
温室5−12℃
鉢内4−10℃
灌水なし。今日温室のほうも冬囲いしました。
夕方の4時くらいには気温がグーッと下がり3℃でした。

散水ノズルの具合の良い物を仕入れました。
少し値は張りますが、水の勢いはそのままで柔らかく出る優れものです。
「きらら」
群南製作所という自動車の部品加工会社が作っている品物で材質は銅。精密機械の加工技術を用いているのだとか。ゴムパッキンがついていないのに水漏れがおきません。
種類は「1200」というタイプで、ヘッド部分の直径は50㎜、穴の大きさは各0.3㎜で数は1200個、総重量は150gで少し重めです。
これで水やりも楽しくできそうです。
…何だかテレフォンショッピングのような文章になってしまいましたが、本当にもしご希望の方がございましたら当園までご連絡下さい。小売価格は10,000円です。

2010/12/12

12月12日 薩摩天光

『薩摩天光(さつまてんこう)』
昭和35年、鹿児島県の仁科千秋氏が『金山』『都の城』『江戸残雪』『曙』などを筆で交配していたところ実生として生えた。
7才くらいの時にみごとな柄が出たのだとある。
最初は「千秋冠」と名付けられ、鈴木助三郎氏の助言から「世紀の曙」と命名され人気を博した。その後昭和57年に『薩摩天光』として協会に登録。

立ち葉性で中膨らみの受け葉。背筋が強く葉肉も厚い。
大覆輪、縞、曙斑という三芸を持った名品である。

外気3−11℃
温室5−21℃
鉢内5−19℃
温室は明日灌水予定。ビニールハウスは南側が乾くのでかなり乾いていたところだけ灌水。

自分ちで生やさなきゃダメだよと言われつつまた生えを買ってしまいました。
紺性は淡く、葉肉も特に厚い訳ではないのですが、♀木鹿島に♂木は『華宝』がかかっているというのでどんな芸足を見せるのか勉強のために。

お次は袖山さんから「悠くんにあげるから作ってみて。親はあるんだけどどんな姿になるのか分からないから良くなったら共有にしよう。」といって渡された実生の芋吹き。
期待に応えられるように作り込んでみる予定です。

最後にGreen Clubから『和楽』。
富山県の西田さんが作出した胡麻羅紗で現在では覆輪ものとして高い人気を博している銘品です。斑はほとんど見えないのですが、こうやって日強に作っているとやはり胡麻を含んでいることが分かります。
枠の中にあっても他の青は紺性の強さに違いはあれど基本的には濃紺色なのですが、奥に見える和楽だけは淡く黄味を帯びていることが分かると思います。

2010/12/10

全国大会 長野支部

金屏風は2点、百瀬氏の『宝生殿』と宮崎氏の『和楽』でした。
その他の結果
茂木氏『王朝』特別最優等
『春日錦』最優 『峻嶺』三席

田中氏『富国殿』二席
この木が長野大会では第1位でした。

坂本氏『千代田の松』三席

小林博美氏『珠光』一席

矢沢氏『美恵錦』一席 『宝生殿』三席
『太陽』一席 『光陽』二席

小林保氏『根岸松の図』一席

山際氏『妙峰』特別最優等
『舞子』三席 『南海』二席
『海渡』最優等 『錦麒麟』三席

小林幸喜氏『旭光宝』一席 『輪波獅子』一席
『家宝都の図』一席

この他に田中俊一氏が『南海』で優等一席でしたがなぜか写真を撮ってなかったので載せられません。

2010/12/09

12月9日 初冬の通信簿

全国大会については一休みで久しぶりにブログを書きたいと思います。
次の写真の木は『福光殿』。
寄せではなく株立ちです。「おもと山」ですね。
先日の『日月星』や湯本先生が御自身作出の胡麻斑羅紗で凄い株立ちを作っていますが、こういった形はこれで芸術的で面白いと思います。

水苔栽培、水加減などでうまくいかなくて苦労されている方が多いようですが、ここで新しい栽培法の紹介です。
「水苔ボトル栽培法」
昨年の秋に2ℓのペットボトルを使って栽培を始めたものです。
ペットボトルは半透明のもの。
ベッドは硬質赤玉の大粒をメインにして、桑炭の細かいものとパーライトの細かいものを混ぜました。普通に軽石の単体でも代用できると思います。
ペットボトルの下のほうに穴を開けておきます。
長いし上のほうは柔らかいので、これなら上出来でしょう。
これからビニール袋に入れて日中の直射日光で蒸らして白くします。
水やりは植え付けたはじめにたっぷりと遣り、それ以降はおもとに遣るついでに振り水程度に遣るだけ。
まず乾燥しないのであまり気をつかわなくても大丈夫です。

今年交配した実親の実の収穫が終わりました。

それぞれ交配のラベルと一緒に封筒に入れて、温度変化の少ない部屋に春まで置いておきます。
今年の縞羅紗系の♂木はEや大野大宝がメインなのでとりあえず羅紗は生えると思いますが、来年は少し変わった♂木を使ってみようと思っています。

外気△3−11℃
温室1−19℃
鉢内1−17℃
最近は温室は日を採っていますが乾かないので3〜4日に一度くらいのペースで灌水。
ビニールハウスは冬囲いもしたのでもう少し少なめ。
温度は日が射してくると結構上がるので上がりすぎず冷えすぎないように天窓で調整しています。
今日は灌水なし。