5月14日 月光冠

『月光冠(げっこうかん)』
作出者は北海道の野田角太郎氏。
交配は「出世鏡」×「大車」。
昭和20年代に北海道の群司市三郎氏より三光園主が買い出し、榎本敏一氏に納め同氏が命名、25年登録。

玉輝型と呼ばれる立ち葉で『玉輝冠』より胴が膨らむので葉先がやや丸みを帯びて尖る。
熨斗葉を主な芸とし、雅糸竜へ進展する。
葉繰りが良く、左右対称で姿を乱しにくく腰も太くできやすい。

外気7−14℃
温室9−21℃
鉢内9−23℃
16時頃灌水。
日中は強い冷風が吹いているので、最近真ん中の天窓だけ開けて後は閉めたまま過ごしています。

「Green通信」
どちらも元々当園にありました。見せられるような作ではないですが。
やはり横綱格だけあって葉肉、地合いの良さ、芸の素晴らしさは半端ではありませんね。

私は『力和』と『鸞山』は二面竜、熨斗葉から雅糸竜に進展するので進展の過程としては非常に似ている品種だと思います。
ただ、『鸞山』は至芸に近づくにつれて総雅糸竜に変化するが、『力和』は葉芸がそのまま雅糸竜になるというか葉の縁と二面竜の周辺に芸のすべてを凝縮した感じになるイメージです。

そして、最近になってこう感じるようになったのですが、この二つの品種のような葉の縁に力のある雅糸竜を現す品種は覆輪回ってこそなのではないでしょうか。
確かに至芸に近づくにつれて覆輪が広がり地合いが見えなくなるのは残念ですが、出来上がった際のあの多肉植物を思わせるような立体感は覆輪がないと表現しきれないと思います。

まあ青や縞にはそれの、覆輪には覆輪の魅力があるのでどちらが良いとは一概には言えませんが、『力和』と『鸞山』、特に『力和』に関しては覆輪あってこその『力和』だと思います。
何だか当たり前のことをアツく語っているようになってしまいましたが…結構深い話じゃないかと自分ながらに思っています(笑)

ちなみに青に関しては私は一種の収集癖で集めている部分もありますのでご理解下さい。

結論、青も覆輪も両方並べて作ればそれぞれの魅力が一層楽しめます♪

ただ、実生を本気でやる方(買う方も)は一流の決まり物の青や縞の木の特徴をしっかりと頭に入れて指標にするのは必須だと思います。これはある羅紗のスペシャリストの方から教えてもらった重要な考え方です。
覆輪が回った際のイメージもしやすくなると思います。

※あくまでも私個人のイメージ、見解なので「それは違う!」と思う方は気になさらずにお願いします。

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