2012/02/27

2月27日 祝田の松、覆輪と青の比較

『祝田の松(いわいだのまつ)』
作出は昭和5年、松谷正太郎氏による。榊原純平氏によって命名され、昭和9年、日本おもと協会によって登録された。

葉姿としては立ち葉性、葉尺が詰まり丸みを帯びた葉をしている。
松谷氏が作出した千代田系の中では一つタイプが異なり、葉肉が厚く、高い甲竜と共に総雅糸竜を現す。
古い品種ながら『千歳の松』とともに数が少なく、希少価値の高い古典品種である。

萬風展の出品はほぼ例年並みに集まりました。

初めて出品される方も数名おられ、それぞれの万年青がどうすれば一番引き立つのかを考えながら鉢選び、植え込み、苔化粧をし終えました。
カーボンマルチを使った化粧でも、首元の水苔の厚さや盛り上げ具合が微妙に変わるだけで雰囲気が変わってしまうので、未だに試行錯誤をしています。

今日は覆輪が回ると同じ葉芸がどのように違って見えるのかを『天元』で比較してみたいと思います。
ちょうど同じような葉芸を見せた木があったのでこれで比較します。

葉肉の厚い熨斗葉。

若い熨斗葉。

覆輪は縁の葉肉が厚くなる程、至芸に近づく程に深くなります。
葉肉の厚い熨斗葉を見ると、青い木は緻密な熨斗雅糸芸を見せていますが、覆輪になるとそれは見えにくくなります。ですが、よく見ると熨斗の上からさらに葉芸を見せていることが分かります。
『天元』は元々が地の良い品種なので覆輪が回っても艶消しで柔らかい印象を受けますね。

覆輪は品種によって深いものから『聖雲殿』のように浅いものまでありますが、このような比較の例をいくつか頭に入れておくと、縞羅紗実生に覆輪が回った時のイメージを浮かべる際に役立つと思います。

2012/02/21

2月21日 聖雄の松、COOLPIX S8200

『聖雄の松(せいゆうのまつ)』
昭和44年に作出され、平野氏によって命名。昭和57年に同氏と堀野義人氏によって登録された。

葉姿は折り下げがよく、ややひねる葉性をしている。
甲竜、二面竜が主体だが、雅糸竜もみせ、剣葉も現す多芸品である。
性質はやや弱いところがあり、希少価値の高い千代田系の品種である。

Nikonの「COOLPIX s8200」というコンパクトデジタルカメラを買いました。
1cm接写が可能ということで店で使ってみたところ、ピントの合い方やボケ味が良い感じで惚れてしまいました。

さっそく性能を試してみました。
『聖雲殿』

ここまで近寄れると気持ちがいいです。

『峻嶺』
使ってみて分かったことは、カメラが良くてもやはり光量がないと上手く撮れません。

『旭翠』『王朝』

写真にすると両種の地合いの違いが良く分かります。『王朝』は二面系によく見られる固い感じの地をしています。

2012/02/14

2月14日 松の誉

『松の誉(まつのほまれ)』
昭和19年、三重県の蔦木清太郎氏が「千代田の松」より生やしたと言われている。
和歌山県の大野信哉氏によって命名、昭和29年に登録された。

和羅紗地をした千代田系品種である。
葉芸はないが、葉幅が広く葉姿が整う。いわゆる『大勲』タイプであるが、本種の方が歴史が長い。
最近では斑の良質なものも出てきており、そういったものは高い人気を誇っている。


久々にネタになりそうな珍品を紹介します。
まずは「羅紗残雪」
以前に萬風展に「名残り雪」として出品したものは、まあ「折熨斗の図」だろうな、ということになっていますが、これはそれとは別物で正真正銘の「羅紗残雪」です。
「名残り雪」とは→'10.3.10

地が厚く裏芸も見せています。図性が良いので今後が楽しみです。

次はこんなもの。

ビニールハウスに隠れていた「千代田縞甲獅子」実生ですが、斑が端に寄って千代田覆輪になっています。
しっかりと姿が整えば面白いと思うのですが、どうなるでしょうか。
甲竜にも斑が乗れば華やかになると思います。

今週末、2月18日(土)は東京、両国のホテルベルグランデにて当園の展示即売会があります。大勢のお客様のご来場、心よりお待ちしております。

2012/02/06

第6回 萬遊会 part.4

萬遊会、萬風展では全国大会で特別最優等及び参考品奨励賞に入賞したものは出品料無料で招待作品として展示されます。


登録品から数点
『天賀』

金屏風の前に飾られてもおかしくない程に良く出来ています。
多賀さんからこの品種が発見された時の話や登録の話などを教えてもらいました。

『聖和』

葉姿良くまとまり、本種の見本木になりそうな作品でした。

『仔丸』

新登録品。特徴があって将来的にも残っていく品種だと思います。

『翠艶』『富国錦』

『翠艶』上越の高橋さんの作品。葉芸の良さが際立っています。
『富国錦』やはり大銘品だな、と改めて感じさせる作品。

『寿圓』『天嶺』
『寿圓』縞覆輪。葉芸は若いですが葉幅がひいてボリュームの出た作品。
『天嶺』やや大振りですが美術品でした。

『峻嶺』『貫雪』

『峻嶺』縞覆輪。紺性は隠れますが地合いが浮き出た感じです。
『貫雪』葉数がすごいです。本種らしさが出た作品。

『大覚』

元気一杯で鎌葉が出ていますが本芸を見せています。
胡麻斑の品種だからか、覆輪が良いですね。

『富士の光』

縞覆輪に曙を現す品種。飾られている木は初めて見ました。

2012/02/03

第6回 萬遊会 part.3

個人的に気になったものをピックアップして載せていきます。
まずは未登録品から数点。

「興山」「羅紗実生」

「興山」長野の趣味者の方が出展された羅紗実生。「聖山」に似た二面芸で中々面白いです。
「羅紗実生」富山県の故 日中さんから出た実生だそうです。

「長船」「博堂」

覆輪味のある「長船」。
「博堂」船附さんの作品。葉繰りの悪い品種ですが、葉姿を整えてこられて、さすがは名作者。深覆輪で葉芸に特徴があるので、これはこれで面白い実生だと思います。

「二反田獅子実生」「舞楽」
「舞楽」割と小型の羅紗獅子で、数の少ない希少種らしいです。

「五岳」
この品種は「漁火」や「飛天」と同じものらしいです。どれが本当の名前なのでしょうか。

「明日香」「羅紗実生」
「明日香」緑風苑、吉田さんの出展物で、かなり物が良いです。覆輪気もあるので将来どんな木になるのか楽しみですね。
「羅紗実生」私が「悠久」と名付けて可愛がっている実生の兄弟実生で村田さんの出展。その交配の一連で「トビ」の生えだったらしく、さすがに地合いは素晴らしいものがあります。

「円」「彦山」
「円」私が大型羅紗の新しい形として思い描いていたイメージにかなり近い姿でした。シルエットは「旭峰型」で幅広で深覆輪。覆輪が完成すればさらに輝きそうです。葉芸はもう少し進みそうな印象でした。
「彦山」生えではありませんが、これで2才だというから驚きです。その情報が無い状態で見れば「力和型」に見えますが…ここからどれ程の葉芸の進展を見せる木なのか、興味が尽きません。

2012/02/01

第6回 萬遊会 萬遊賞/登録品

『地球宝』福岡県 中西氏
熊谷性だそうです。図が葉に食い込むように白く打ち込んでいます。

『鸞山』大分県 河野氏
葉芸一杯でボリュームも申し分のない至芸品です。途中に剣葉を挟んでいるあたりが本種らしさもしっかりと現しているように感じます。

『龍巻都の図』新潟県 林氏
葉疵が少なく、雄大な葉姿と美しさは一般の方でも分かりやすい作品だと思います。

『蘭奢待』広島県 西永氏
本種の特徴である止め葉の三角葉がしっかりと引き出され、締まって出来た作品です。

『静渚』山形県 高橋氏
広葉に総雅糸竜、最近はこのような「琴治型」が分かりやすく人気があるようです。
さすがは名作者、葉重ね良く、腰の太く出来た美術木です。

『玉姫』福岡県 奥村氏
葉数が保たれ、葉姿良く出来た作品。
止め葉が広く繰ればさらに素晴らしい作品になりそうです。

『黎明』福岡県 古閑氏

ボリューム満点で曙斑がきれいに出ています。
葉と葉の間隔も詰まって徒長感を全く感じさせない作品です。