2012/07/27

7月27日 久光実生

これは縁あって作らせてもらっている宮城県の実生家、久光さんの羅紗実生の殖え3才木です。
交配はBO10×丸小。
3才で重厚な雅糸竜を現し始め、覆輪気も見えてきました。

親木

地が良く、葉肉もあり、葉先が丸止めで水準の高いものだと思います。
今後覆輪が回っていく中でどのような変化が起きていくのか楽しみな実生です。

『鯱』

祖父が登録に関わった木、『鯱』の青です。
今年の葉は地が増してきました。紺性の強い粗れ地も見所ですが、何といってもこの小さく整った葉姿が可愛らしいです。

2012/07/21

7月21日 峻嶺(縞覆)など

『峻嶺』の縞覆輪。

秋になって仕上がってくるとまた少し趣が変わると思いますが、紺性が残って縞がきれいに現れると素晴らしい地合いですね。

「舞鶴城」
山取りの万年青という来歴を持つ大葉おもとです。
こちらは一般的な「舞鶴城」。『千代田城』のような縞、地合いをしており紺覆輪が回っています。
これは東御市の小林先生から分けていただいた木で縞が抜けて中透けになってしまったもの。
こうやって見ると曙虎斑そのものです。
「金閣」という名称登録品がありますが、斑がよく似ているように感じます。

「矢筈実生」

以前亡くなられた趣味者のお棚から整理したものらしく、当園で増殖中のもの。
実生家の松井さんが作出したものだろうと園主が言っていました。
同じ矢筈虎斑の縞甲では『雪渓錦』から変わったという『雪雷』がありますが、それよりも小型で葉芸が厳しく、中々のものです。
『雪雷』

2012/07/19

7月19日 芙蓉錦、寿松など

『芙蓉錦』
性質が弱いと言われているので採光をいっぱいに作をかけ、木勢は付きましたが、葉芸は見せません。
ですが、こんなにシンプルでもなぜかこの品種には飽きません。

『寿松』
北海道の齋藤さんの作品が印象に残っていますが、紺覆輪がバチッと決まって出来てくるとやはりコントラストが美しいですね。
千代田羅紗の理想は寿扇タイプだろう、というのが私の考えですが、この木を見ているとやはり熨斗主体の千代田羅紗に可能性を感じます。

『瑞泉』

ここまで剣葉2枚…。
ついこの間『瑞泉』の作り方は分かった、などと豪語していたのが恥ずかしくなるような状況です。
日を直射で採りすぎたか…今年はだめかな、と思っていましたがようやく本葉らしき葉が2枚覗いてきました。
ここからです。追い込みの末脚に期待。
肥料はもう充分に施したので切って様子を見ます。

2012/07/15

支部旅行pt.2

二日目の一件目は阿部様。
この方は『残雪』の系統の良いものをお持ちなことで有名で、その通りに素晴らしい図性の『残雪』を何鉢も作られていました。
新潟県支部の特志賞になっている『萬風』
金屏風クラスの『千代田の松』

『新生殿』
『新生殿』は5鉢以上ありましたが、どれも葉数が揃い腰太く作がかかっていました。

帰り際に寄った乙宝寺の三重塔。


最後は二日間同行していただいた中村園さんのお棚へ。

物色するのが忙しくて写真はあまり撮っていませんが、決まり物はもちろん、面白い実生や決まり物から変化したものなどじっくり見ていると時間が足りないくらいでした。

新潟県支部の皆様、ありがとうございました。

2012/07/12

支部旅行pt.1

先日、長野県支部の旅行で新潟県のお棚巡りをしてきました。
一件目は熊谷支部長のお棚。
名品展では金屏風の常連の方だけあって今年も美術木がズラッと並んでいました。
『長春閣』『聖雲殿』

なんでこんな良く出来るんでしょう。
『玉獅子の虎』

虎斑の冴えもさることながら全体のボリュームがあり、これも名品展で飾られそうでした。

二件目は石黒様
大ベテランの方でやはり名品展では常連の方です。葉芸の良く現れた『玉姫』と『四君子』

初日の最後は丸山前支部長のお棚。
『玉姫』で総理大臣賞を受賞されたりと薄葉、大葉の名作者で有名ですが、それだけでなく羅紗系でも新しい品種を作られています。
「寵児」『旭至』

羅紗系の作をみると割と固い作をされているご様子でした。


最初の棚割りから作っていただいている「山比古」もグッと作がかかってきていました。

長野では大葉系をきれいに作る趣味者の方が少ないので、初日だけでもさすがに見応えがありました。

2012/07/05

7月5日 悠久、競作など

「悠久」

4才の芸足はこんな感じです。今までで一番感じの出た葉を繰り出してきました。
鎌葉になっている葉の芸は品がない、ととられる可能性もありますが、特徴があって面白いです。

昨年の割子を万葉さんに作ってもらっているのですが、順調に育っている様子です。
覆輪気らしき柄もあるらしく、楽しみ。
鎌葉が出ていますが、総親にも同じような葉が出ており、この木の癖のようです。

こちらはその万葉さんとの競作の途中経過。
舞子は覆輪がほぼよさそうです。

昨年、一昨年と『瑞泉』を使って試して成果の出た「新•折衷培養」→以前のblog

今年は『力和』で試しているのですが、経過は順調です。
当園の作ではなかなか見られなかった幅のひいた葉を繰り出しています。
『力和』は最後の仕上げが難しい品種なので、若木だけでは何とも言えませんが、この品種でも通用しそうです。

折衷植えは水苔を多用するので根が棒の様に長くなってしまうデメリットがありますが、この管理だとそのようなことがありません。→芋根の状態
品種が変わってどうなるか、また秋に報告します。

2012/07/03

7月3日 お棚訪問

先日、埼玉県の実生家である篠崎さんのお棚を見学させていただきました。
何本か紹介させていただきます。

私が一番感銘を受けたのがこの「王妃」という実生です。

『旭翠』が「昭和の天光冠」と呼ばれていましたが、これは「平成の天光冠」といったイメージでしょうか。葉芸は決して厳しくはありませんが、幅広の葉に上品な雅糸竜、地合いも浮き地になり品格の高い実生でした。

「旭至」「瑞山」

『旭至』は葉幅と尺は違いますが『楼蘭』のような葉芸を見せる同氏作出の登録品です。
「瑞山」は型が良く、強い紺性に剣葉と厳しい葉芸を見せるマニア好みの実生。

『天目山』『鳳山』

今年度の登録品である『天目山』。
萬風賞で話題になった『鳳山』の覆輪。

氏は打ち出しと登録をしっかりとして、作出品が息の長い品種になってもらう為には作が第一、とおっしゃっていましたが、その通りに木が充実し、素晴らしい作がかかっていました。

『厳武』覆輪
決まり物でも名品展に使えそうな木が何本もありました。
『天光冠』『蘇宝』

『聖雲殿』

実生家は決まり物をしっかりと作れて指標があってこその実生家、というお手本のようなお棚でした。