2012/09/24

9月24日 信州実生会 品評会

昨日は赤沼公会堂で信州おもと実生研究会の品評会が行われました。
東京、新潟からも参加者があり、「これは良くなりそうだ」「雅糸がのるようなら面白いがどうだろう」「これは今が一番いいんじゃない」など展示された実生を囲んで話が盛り上がっている様子が見受けられ、雰囲気の良い楽しい会になりました。

いつもは支部展と同時に行われていますが、今年はこのような形での開催。
個人的にはこのほうが実生会に集中できて良かったんじゃないかな、と感じました。

金屏風は6点。

長野県支部支部長賞 前島さん
縞羅紗2、3才の部 最優等
出展に際して「絆」という仮名を付けられたそうです。

実生会会長賞 岡田さん
獅子系2、3才の部の最優等
地が厚く、巻きと型が良い獅子実生。「雲竜獅子」を♂木に使ったそうです。

田哲園賞 柳沢さん
当才縞羅紗の部 最優等
柳沢さんは実生交配を始めたばかりですが、地の良い生えを持参し、いきなりの金屏風。
交配は「大宝」×「英宝」だそうです。
長野の当才縞羅紗はどれも1枚か1枚半で審査では「長野なんだから2枚あるのはダメだよ」などと言う冗談も飛んでいました。

瑞光園賞 湯本さん
4才以上千代田斑の部 最優等
「善光の松(よしみつのまつ)」と仮名の付けられた薄葉千代田。葉肉が厚く、雅糸竜の現れた千代田実生。葉が巻いているように見えますが、獅子ではないそうです。

長野三光園賞 矢沢さん


2才以上縞甲竜の部 最優等
まだまだこれからですが、立ち葉で葉幅をひいた縞甲実生。

湯本賞 柳橋さん
 当才千代田羅紗の部 最優等
実親「羅生の松」から生やした、丸葉の型で打ち込みもあり斑の良い生え実生。

2012/09/15

9月15日 新折衷培養検証pt.2

昨日の続きです。これらは7月の初旬に開始し、この培養方法で夏越しをしました。

『峻嶺』:赤ぼら土で植わっており、傷みの再生テスト。(折衷植えで傷の深いものが何本か生き延びているので、この方法でもやってみました。)芋根はとりあえず固まるが微妙。葉幅ひく。

『天光冠』:古根が3本落ちるが、きれいに抜ける。
『白塔』:根おろし悪い。古根落ち1本。
『鸞山』『三河錦』:根落ちなしで葉の出来も良い。
とこんな感じでした。
一番期待していた『白塔』が根おろしが悪く、葉幅をひかすことが出来ず、残念でした。

『三河錦』と『鸞山』

根落ちがないだけあり、作がかかりました。

2012/09/14

9月14日 新折衷培養検証 力和

昨年は『瑞泉』でテストした結果、良い成績をあげた「新折衷培養」。
今年は以前にも書いた通り、『力和』でテストしました。

葉の出来としては葉幅をひき、葉持ちは1〜2枚落ちて本葉が4枚繰ったので合格点ですね。
肥料は置き肥(東証おまかせ)のみで5〜7月に計4回乗せました。
下に水苔が敷いてあることで、伸びる時期の湿度が保たれ、夏場は温度上昇を防いでいるような感じでした。
私は夏場の水分過多はいけないと考えますが、温度との兼ね合いなのかもしれません。…当たり前か。

鉢から抜いた直後
洗った後
根は枝根が1本落ちたものがありました。
芋を洗ってみた感触からは、若木とはいえ、完璧といっても良い仕上がりです。

木の条件はほとんど同じなので、テスト第二弾として、それぞれ鉢を変えて同じ条件でもう一作してみようと思います。

今までは『瑞泉』『力和』と丈夫な品種の代表のような二つを紹介しましたが、同じ培養方法で『峻嶺』『鸞山』や、性質が弱めとされる『三河錦』『天光冠』もテストしたので後日紹介します。

2012/09/12

2012年 三河実生会pt.2

当才縞羅紗の部
福岡県の村山氏。
止め葉に熨斗というか、両縁が折れて背が平になる『八紘錦』や『鸞山』のような葉性が見えます。

2才以上獅子の部

広島県の西永氏。
幅広の羅紗獅子実生。巻きが良く、葉芸はこれから進展しそうな感じです。


2才以上胡麻斑の部

宮城県の久光氏。
斑が割と鮮明で折り下げの良い葉姿。縁の葉肉がもう少し欲しいですが、胡麻斑は大覆輪が回ってから本領発揮なので期待です。

2才以上千代田斑の部。

愛知県の林田氏。
厳しい葉芸ではなく熨斗芸が多く見えるので、紺覆輪完成とともに千代田斑が冴えてくれば良い千代田羅紗になりそう。

当才獅子の部
静岡県の吉田氏。
紺性強く葉肉もありそう。葉先が巻き込んでいかにも良くなりそうです。

実生一般

福岡県の村山氏。
葉芸は今年ようやく雅糸竜を現したように見受けられるので、さらなる進展に期待します。

実生一般 優等
上越の高橋氏。仮称「不二丸」
この木の特徴は高い竜がけが一切なく、彫ったような雅糸竜が現れます。
ボリュームもあり、中々良いと思います。

2012/09/10

2012年 三河実生会

今年も全国万年青実生展示大会に行ってきました。

相変わらず和気あいあいとした雰囲気で、参加した皆さんは楽しそうでした。

日本おもと協会会長賞は広島県の二反田氏の当才縞羅紗実生。
当才にして葉芸を見せており、地合い、葉肉共に申し分の無いものでした。

2才以上縞羅紗初根付きの部の最優等、実生支部長賞。静岡県の村松氏
紺性が非常に強く、平葉に総雅糸竜のものですが、竜がけが単調ではなく面白い実生でした。
下葉が何かに似ているのか、どこかで見覚えがあるのですが全く思い出せません。

こちらは同じ部門の優等。愛知県の野村氏。
熊谷氏の作出した実生らしいです。
覆輪が完成し、盛り上がる雅糸竜を見せており、トップの木とはタイプが違いますが、甲乙付け難い実生でした。
葉芸だけで言えば「絢華」に似たものがあります。

参考品席から。
葉姿の良い縞羅紗実生。交配は「鹿島」×「祥宝」だそうです。
止め葉には総雅糸竜を見せ、これから葉肉が乗ってくれば面白いことになりそうです。

志賀さんの昨年の生え実生。

「玄海」×「DKA」。この「DKA」のかかった生えは要注目。
相当の素質を持った♂木であることは間違いないので、今後の変化を見ていきたいですね。

2才以上縞羅紗初根付きの入賞品から宮城県の久光氏。
2才で入賞し、この葉芸。丸葉の型が面白く、♂木には「リ101」がかかっているそうです。

最後に私も懸賞に自慢の「悠久」を出品し、入賞4席止まりでした。
上位に食い込んだ木と比べると物足りなさが滲み出ていましたね。
まあこれからです!
やはり品評会に出して他の木と比べるということは大切です。自分の殻に閉じこもってしまうとモノの良さは計りきれません。

参考品に出した「雷晃」「大舞山」はまあまあ反響がありました。特に「雷晃」は評価して下さる方がおり、いけそうな感じです。

2012/09/06

9月6日 植え替え開始

9月に入り、ようやく植え替えを始めました。
これから冬まで長い道のりが待っています。

今年は夏の水やりを我慢して辛めにしたのですが、それが功を奏したのか根の状態はまあ満足できる状態で仕上がっています。
傷みの手入れに関しても費用と手間を削減できるような方法を考えて実践してみる予定です。

今週末、9月9日は実生支部の大会が三河で行われるので参加する予定です。
参考品に出品予定のものを植え替えて化粧しました。
「雷晃」
7月に紹介した矢筈縞甲に安易な仮称を付けてみました。
こうやって植えてみると『玉輝冠』のようなシルエットで格好良いです。
繁殖も良いので手頃な価格で普及させれば人気が出ると思います。

こちらは「大舞山」

皆さんからどんな評価を得られるか楽しみです。

2012/09/01

9月1日 好きな万年青

『聖雲殿』

この木は今年から長野県支部に加入された若いお客さんから預かっている木ですが、中々に良く出来ています。
最近、好きな万年青を答える機会が何度かあり、羅紗系では『楼蘭』『峻山』などを思い浮かべましたが、よくよく考えてみると一番好きなのは「聖雲殿」だなぁ!ということに気づきました。
この線の美しさが何とも言えず、強い紺性、粗れた地合いは私のストライクゾーンのど真ん中に飛び込んできます。
覆輪が浅く青っぽく見えるので、この品種を新しい人に見せても中々理解し難い点があると思いますが、眺めれば眺める程に味わい深い品種です。

『雲鶴』
只今矯正中。
このような平葉の品種はゆっくりと丁寧に矯正しないと紐や輪ゴムが葉の縁に食い込み、葉疵が出来てしまうことがあるので気を付けましょう。
この品種は若いうちは『鸞山』に似ていて、『鸞山』よりも紺性が淡く地が固い感じです。
本芸を現してくると雪白の覆輪をまとった細かい総雅糸竜が出て、それは見事な姿になります。油断すると大きな葉が出てしまい、中々これと言った美術木が出てこないので挑戦しているのですが、今年は良い葉芸を現してきました。
最近だと第11回の萬風展に北海道の斎藤氏が出展した木は素晴らしかったです。

「350万円!?」
ある品種の青い木に子が上がっていたので見てみると爪に覆輪がかかっていました。
親木はこちら
多分、というか『力和』でしょう。
昔は覆輪が回らないと言われていたらしいですが、このような青っぽい木からいきなり覆輪が回ることがあるんですね。
園主に「見て、350万」と言って見せたら「へー、こんなことあるんだな」と感心していました。