第13回 萬風展 萬風賞 未登録品

未登録品の萬風賞5点
「貴峰」 愛知県 野村茂彦氏
昨年の三河実生会に飾られていた木で、その頃より止め葉が伸びて完成しての登場となりました。最近の流行の広葉ずんぐり型。止め2枚は平葉ですが、隠れた葉には若い『力和』のような葉芸も見せ、まだ違う顔を持っていそうです。
「力山」 東京都 進士日出一氏
山田実生で私も一昨年くらいから目をつけていた品種です。これだけ出来た木は初めて見ました。しっかりとした作をしておられます。鈴虫型の葉に総雅糸竜をのせて存在感を示していました。これでも葉芸は見事ですが、若い葉が付いていることからまだ進むのかもしれません。
「白虎丸」 千葉県 篠塚二郎氏
大型で紺性のある白斑の地に大柄の虎斑を安定して現す、まだ本数の少ない獅子です。『金剛丸』などを作出している出口恵一氏の作出品。類似品が無く、一見してそれと分かるという最強の長所を持っています。
「秘蔵」 福岡県 中島清司氏
今年は覆輪もので出来た木があるという噂は聞いていましたが、突如現れた新星です。とにかく覆輪が美しい。鍾乳石のような跳ね竜がチャーミングです。
「魁雲」 東京都 大塚政寛氏
昨年の菊池氏の作品に続き、同品種の入賞です。昨年の地合い、紺性、葉肉の素質で勝負した作品とは一転、葉姿が整い上品な雰囲気に仕上がっています。覆輪気が良く、紺性の良さは陰を潜めていますが、地の良さは分かります。葉芸としてはまだまだこれからなので期待したいですね。大塚氏はこの他にも素晴らしい木を飾られており、名作者です。

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