2013/08/31

8月31日 信州おもと実生研究会

明日は当園の近くの赤沼公会堂で信州おもと実生研究会の展示会が行われます。
最近、私が実生を始めるにあたって実生に興味を持つきっかけを与えて下さり、一から十まで教えて下さった大先輩の訃報がありました。その方に良い報告が出来るように楽しい会にしたいと思います。


「春雪」
意外なことに未登録の本種です。
特徴であるガチガチの厚い葉に雪白の矢筈虎斑をきれいに現しました。
紺性が強いのでコントラストが見事です。

『愛玉殿』
長野支部展も9月21、22日と迫ってきているので、出品物の用意も少しずつ始めています。
葉姿、ボリュームが申し分無く、止め葉2枚に葉芸を現した美術木。

2013/08/21

8月21日 玉獅子の虎

『玉獅子の虎』 
今年は玉虎の虎斑が例年よりも白く出ています。
いずれも後冴えの系統で性は良いものなのですが、ここ数年きれいな虎斑が出ませんでした。
図、虎斑などの柄ものは性が良いものでも適した作がかからないと、あっという間に並以下になります。
今年良くなったのは気候も考えられますが、それを言うならば昨年も一昨年も同じようなものだったので、違う要因が考えられます。
どれも共通して言えることは木勢が上がって作上がりした、ということです。
肥料の量としては昨年よりも少ないくらいですが、折衷植えにしたことで肥培効率が上がったことが作上がりに繋がりました。
当園では獅子系に関しては水苔を多用すると明らかに作に違いが出て、尚かつ根も砂利植えよりもしっかりと伸びきるので良いようです。
全て同じように植え込んで並べれば見た目には整然として良いですが、やはり系統、品種ごとに適した材料や管理方法があり、それを当ててあげることで万年青は喜ぶのかなと、この作を通して感じました。

芋吹き観賞
今回は『新生殿』と「小型新生殿」と呼ばれている「豊雪」を比べてみます。
『新生殿』
かなり地が厚いです。
ただ、ここからあの総雅糸竜は想像できません。
「豊雪」
芋の力もあるかもしれませんが、『新生殿』よりも吹きは小さく覆輪も浅めです。
ただ、やはり型や艶消しの地合いなど良く似ています。

未登録品で、親になると確かに『新生殿』に似ることもありますが、平葉よりもやや熨斗が強いような気がします。

2013/08/16

8月16日 お棚拝見

先日、東京支部の近藤さんのお宅で親睦会が開かれるということで招いていただきました。
集まった皆さんは大先輩で特に羅紗のスペシャリストの方達が集まり、今や登録品となっている品種や希少品種の歴史やその木自体について、思い入れなどを語り合いました。個人的に非常に面白い話を聞けたので楽しく濃い時間を過ごしてきました。ありがとうございました。

近藤さんのお棚から一部紹介します。

『和楽』
まだ胡麻羅紗として玄人筋で人気だった西田54号実生の時代からの付き合いで、この覆輪の木は自棚でとれたそうです。
総合的に特徴の現れた美術木でした。 
 「3号実生」
作出は岡山県の小野田さん。
♀VC6×♂TOG9で知っている人は知っている島津さん命名の「聖」という実生の覆輪のまわっていない木です。
実物を見たらやはり別格の大物でした。
下葉の平葉は『三光鳳』の青と比較してみても完全な胡麻の地合いで、覆輪もいずれは期待できそうです。


「福寿丸」
笠原さんがコレクションしていた羅紗獅子の一つで、私はそんなに良い木を見たことがなかったので、そこまでの評価はしていませんでしたが、この木を見て先日紹介した「富貴丸」に負けないくらいのかなりの高い位置付けに変わりました。
「富貴丸」は品の良い優等生ですがこちらはやんちゃながらやる時はやる男といった感じです。 


「白秋」
岡山県の松岡さんの作出ということと葉芸、紺性から見て♂英宝ではないでしょうか。
芸足が早いようで、早くも本芸に近い葉を繰り出していました。
数が少ない上にほとんど青なのですが、この木には気があります。

2013/08/12

8月12日 四君子など

『四君子』
覆輪のみの木ですが、本芸を現してきました。
この品種は麒麟系の獅子の中では特徴がはっきりとしており、親木になれば一見してそれと分かる名品です。
もしこのビリを打つ葉芸の葉だけで揃えば縞覆輪にも引けをとりませんが、やはり縞覆輪の木のほうが若い葉に一芸加わる分、より華やかに見えることが改めて分かりました。


『天元』
この木は4年程前に芋傷みが相当ひどく「もし治せたらお前にやる」と園主から渡された木です。
2年程は色々な治療を試し、何とか生きているだけの状態でしたが、昨年くらいから芋が固まり、今年は根も充実したのか3年葉を保ち一つの完成形を見せてくれました。
広葉の総雅糸竜も現す品種なので、それも引き出してみたいなと思いつつも今は固く作っています。

「雷晃」
今年の萬風展に出展した木です。
子を外せなかったので、付けたまま一作しています。
親はやはり伸び悩んでいますが、地合いもの好きにはたまらない葉を繰り出しました。
打ち出した際の大衆向けという目的からはかけ離れたコメントになってしまいましたが、そこも魅力ということです。
棚入れされた皆様の木はどんな状況でしょうか。

芋吹き、生え観賞
恥ずかしながら当園の今年の生え実生を紹介します。
♀02-9×♂W3
葉の表面はまだ見えませんが、葉裏からは艶消しの羅紗の地合いを確認できます。
何と言っても型が良く、この生えを見るたびに『永楽』の芋吹きが頭に浮かびます。

『永楽』
味の良いデモ。
まだ伸び途中ですが参考までに。

2013/08/07

8月7日 豪雲など

「豪雲」
安達さんが生前、茶鉢に植えて培養されていた中の一本の羅紗実生です。現在は数本に殖えています。
園主はその頃からこの木に感じるものがあったらしく、引き取った後に「豪雲」と命名しました。
タイプとしては『力和』型ですが、葉芸はそれよりも整然としており、芋切りをしても凝ることはあまりありません。
今年はきれいに折り畳まれた熨斗葉を見せました。

『雲鶴』
丹精込めて作っているのですが、今年はもう一枚が中々繰ってくれません。
葉芸としては至芸に近くなったのでそこは満足しています。
若木のうちは板地の『鸞山』といった感じですが、親木になるとはっきりとした特徴がある名品です。


芋吹き観賞
『玄峻』
葉全体に丸みを帯びて親木になった時の力強くも柔らかい、といった感じがすでに出ています。葉姿は直線的で葉に緊張感があります。
紺性が強く、地は粗れ気味です。
生えでこの感じだったら将来を期待してしまいますね。

2013/08/04

8月4日 国宝錦など

7月の管理
採光:9時〜10時には遮光しました。第一温室は温度上昇を防ぐ為に屋根の上に30%遮光くらいの白いネットを張って過ごしました。
灌水:2〜3日に1回抜き水。ビニールハウスは4〜6日に1回抜き水。
施肥:最低気温が20℃以下になるような日もあったので、そういう日は液肥の薄いものを遣りました。
消毒:引き続き半月に1回。
なのに今年もスリップス(アザミウマ)被害が出ました。
スリップスがでるような環境の場合、6月後半〜7月はもっと間隔を詰めなければいけないようです。

『国宝錦』

入園したての頃、品種を覚える為に330選を見て『愛玉殿』『国宝錦』の格好良さに惹かれました。
その時に自分で本に載っているような木を作ってみよう、と作り始め、その時の『国宝錦』はなんと『嶺雲』だったという笑い話もありましたが、その後新たに若木から作り直し、ようやくここまできました。 


「生え4才」

この実生は'10.8.6blog旅行で入手した久光さんの生えです。
'11.9.8blogに2才時を載せました。
3才時は葉が緩んで柄も見えなかったのであまり見ていませんでしたが、先日久々に見たら一変して良い熨斗葉を見せていました。
柄は…当時は心の目で縞が見えたのですが、今は見えませんね。


芋吹き観賞
『玉輝冠』

「玉輝型」という立ち葉性の一つの基本型です。
葉先がツンとして紺性が強いのが特徴です。地は粗れ地です。 

最近新しい方法で夜な夜な縁金を作っているのですが、いたずらでこんなものを作ってみました。

胴には当園のロゴが。
下地で字を書くのですが、書いても何も見えないので難しく、バランスも崩れてしまいました。
いかにも素人らしい仕上がりです。